野菜牛もつ煮らーめん開発インタビュー |

「自分が食べたいものしか創らない」
野菜牛もつ煮らーめんに、8番の開発魂を見た

野菜牛もつ煮らーめんは、8番でもかなり古株のメニューであることをご存知でしょうか?

現在のハチバン社内の重鎮が最初に開発した、という話からも、30年近く前からあるんじゃないか?という話も飛び出した開発インタビュー。そこには、おいしさを飛び越え、熱い開発魂の秘話がたくさんありました。

商品開発 掛橋さん(入社21年目) 商品開発 掛橋さん
─ そもそも、らーめんと「牛もつ煮」の組み合わせはどうして生まれたのでしょう?
1993年頃のもつ煮らーめん

もつ煮がのったらーめんは、記憶では私が高校生のときからありました。最初の開発者が、今のハチバンの重鎮ということなので、30年近く前に開発・販売されたんでしょうね。当時のもつ煮らーめんも、原型はほとんど変わっていないんです。

─ 別の社内の生き字引に聞くと、毎日もつ煮らーめんを食べに来ていたお客さんもいたのだとか。当時から、ハマるおいしさだったのは間違いないようです。
そんな歴史のあるらーめんなのに、年によって、販売されていたりなかったりしている気がしますが?

販売当初は、牛ではなく豚のもつを使ったらーめんだったと記憶しています。それを、おいしさを追求する過程で牛もつを使うようになったのですが、2001年のBSE感染牛の発生をきっかけに、残念ながら販売中止となりました。

それからしばらくお休みしていたのですが、お客様からの復活を希望する声がきっかけとなって、2013年に復活を果たしました。

野菜牛もつ煮らーめん
─ 当時は豚もつだったんですね。豚と牛の違いがあるんですか?

豚もつは、処理によっては臭みが残ることがありますが、柔らかいのが特徴です。対して牛もつは、食感がコリコリしていて食べ応えがあります。豚もつに比べると固いですが、噛み切れる食感で、噛めば噛むほど旨味がにじみ出てきますよ。私は断然牛もつが好きです!

さらに、脂もほどよくついているものを選んでいるので、脂と煮込んだタレがスープに溶け込むことで、野菜牛もつ煮らーめん全体のコクが増して、さらにおいしくなります。

─ その煮込みのこだわりが気になります!

牛もつは、加賀味噌をベースに、にんにく、生姜、唐辛子の香辛野菜の風味と旨味が詰まった特製味噌ダレでじっくり煮込んでいます。これに合う辛味を足すために「生唐辛子」を入れているのもポイントです。

さらに、詳しくは言えませんが、全部で30種類以上の食材を一緒に煮込んでいます。このブレンドが、辛さの中にも甘味と旨味を加え、深みを増した味に仕上げています。

野菜牛もつ煮らーめん煮込みイメージ
─ 簡単には出せない味なんですね。自然の甘味というのも、実際に味わってみると、すごくわかります。安心できる絶対的な旨さというか。
野菜牛もつ煮らーめんイメージ

そもそも、8番らーめん商品の食材には、品質にかなりのこだわりがあります。お客様に、おいしいもつをより多く提供するには、いろいろな視点での調整が必要で、まさに仕入れの力量が問われます。

そのため、ときには業者さんの一連の製造工程を把握して、らーめんに最適なもつに仕上がるように、殺菌過熱温度なども細かく指導することもあります。そこまでやって、初めて満足のいくもつを仕入れることができています

─ 熱い…その熱すぎる想いで、この1杯ができあがっているんですね。

仕入れた後は、いかに「野菜牛もつ煮らーめん」をおいしくするかの闘いです。もつの状態は毎年違うため、それに合わせて、間違いない味に仕上げるのが開発の仕事です。

野菜牛もつ煮らーめん盛り付け
─ 我々の見えないところで魂の闘いを続けているんですね。その集大成を、一番おいしく食べるポイントはありますか?
野菜牛もつ煮らーめん

まずは、アレンジせずにそのまま食べてほしいです。他の野菜らーめんや限定らーめんもそうなのですが、8番が推奨する正しい食べ方は、最初に全部混ぜること。野菜も具材もソースも、全部混ぜて完成する味に仕上げています。見た目はぐちゃぐちゃになりますが、おいしさを再発見できると思いますよ。

さらに、トッピングの「牛もつ煮」を追加して、ダブルもつもおすすめです。野菜→牛もつ→麺→スープと無限ループが途切れることなく、もつ好きのみなさんには、きっと満足していただけると思います。さらに、トッピング「牛もつ煮」の単品にはネギがのっていますので、ライスやアルコールのお供にしていただくなど、自分流にあれこれ楽しめます。

─ 掛橋さん自身も、お店でそうやって食べているんでしょうか?

いや、プライベートで食べに行くのは年1回か2回です。当然、8番らーめん、野菜らーめんは好きなんですけど、プライベートでお店に、となると行きたくない。毎日仕事で接しているからですかね。好きか嫌いかで言うと、もうわかんないです(笑)

─ もう老夫婦のような、空気みたいな存在…そんな感じでしょうか?常人には計れない深い愛情を感じます。
今後の夢というか、チャレンジというか、これからの「野菜牛もつ煮らーめん」は、どんな進化をしていくのでしょうか?

今後も、また違った牛もつにチャレンジしたいですね。もう構想はあります。ずっと商品開発をやっていますが、新しいメニューと言っても、結局は過去に遭遇した数えきれない味の中からしか作れないんです。

もつをもっとおいしくしたくて、あれこれ考えるうちに、これだと思ったものが、次のチャレンジです。ご期待ください。

基本的に、食べたいものしか創らないんで。

チャレンジを語る掛橋さん
─ …名言、いただきました。自分が食べたいと思えるものを、魂を込めて作っているわけですね。それは妥協がないはずです。

次のもつの味も、かなり期待できそうですね!
掛橋さん、ありがとうございました。

商品開発 掛橋さん 商品開発 掛橋さん
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